思考再開

自分さえ良ければ社会から、助け合い・共存共栄社会へ

「介護離職ゼロ」ではなく「介護離職デフォルト」を考える

「介護離職ゼロ」と「介護離職デフォルト」

政府は「介護離職ゼロ」を目指しています。「身内の介護は介護職員に任せて、安心して仕事が続けられる社会にしましょう」というわけです。

私は「介護離職デフォルト」を目指すべきだと考えています。「身内の介護はできるだけ自分でできるように、生活費に困ることのない、再就職のしやすい、安心して仕事を辞めることができる社会にしましょう」というわけです。

「介護離職ゼロ」を目指すと、こんな社会になります

「介護離職ゼロ」という考え方は、「働かなければ生きていけない社会」が前提となっています。多くの人たちは、失業への恐怖から、あえて非効率的な働き方をします。

  • 5時間でできる仕事を、8時間かけてやり、
  • 7人でできる仕事を、10人でやり、
  • 誰もが、自分の仕事を「自分にしかできない仕事」として囲い込み、
  • 社会全体の「誰にでもできる仕事化」が進まないため、新入社員の定着率が低くなり、
  • 社会全体の「誰にでもできる仕事化」が進まないため、年配の人たちの再就職が困難になり、
  • 非効率的な働き方のために、社会全体の利益が最大化されず、個々への分配が減り、
  • 身内の介護が必要になった際には、介護サービスを購入して、介護職員に任せて、
  • 介護サービスへの支払いと、老後資金を貯蓄するために、あくせくと働く。

……本気で、このような社会を望むと言うのでしょうか?

「介護離職デフォルト」を目指すと、こんな社会になります

「介護離職デフォルト」という考え方は、ベーシックインカムが導入された「働かなくても生きていける社会」が前提となります。多くの人たちは、失業への恐怖から解放され、効率的な働き方をするようになります。

  • 8時間かけてしていた仕事を、5時間でするようになり、
  • 10人でしていた仕事を、7人でするようになり、
  • 誰もが、自分の仕事を「誰にでもできる仕事」になるように業務改善をして、
  • 社会全体の「誰にでもできる仕事化」が進むことによって、新入社員の定着率が高くなり、
  • 社会全体の「誰にでもできる仕事化」が進むことによって、年配の人たちの再就職が容易になり、
  • 効率的な働き方のために、社会全体の利益が最大化されて、個々への分配が増え、
  • 身内の介護が必要になった際には、できるだけ、介護サービスには頼らずに、会社を辞めて、自分で介護をするようになり、
  • 生活費は、ベーシックインカムでまかなう。

……健全な社会だとは思いませんか?

将来への不安がなくなれば、介護はできます

介護は、する側もされる側も、辛いものです。精神的にも肉体的にも辛いのですが、何が一番辛いのかと言えば、「将来への不安」を抱えながら、介護をする介護をされる、ということではないでしょうか? ベーシックインカムがあれば、将来や老後のことをあれやこれやと思い悩む必要がなくなるので、私たちは安心して、介護をする介護をされる、ということができるようになります。

もちろん、介護をする側が身体を壊してしまうような、無理はすべきではありません。要介護レベルが高かったり、老老介護で肉体的にきつかったりするのであれば、プロの介護職員の手を借りるべきです。あるいは、極端に仲の悪い身内の介護が必要になった場合も、専門の方々に頼むようにすればいいのです。

仕事? そんなに大事ですか?

世の中の9割の仕事は「誰にでもできる仕事」です。正確に言えば、「仕組み化」「マニュアル化」を徹底することで、「誰にでもできる仕事」になります。まずは、このことを認めましょう。

日頃から、自分の仕事の「誰にでもできる仕事化」を進めておいて、常に仕事の引き継ぎが済んでおり、いざとなれば、明日にでも仕事を辞めて身内の介護に専念することができる状態にしておく……。私たちの一人ひとりがそのような働き方をするようになれば、自分も含めた、すべての人たちの安心安全が保たれるようになるのです。

身内の介護をしなければならなくなったとします。やりがいのある仕事なので、まだまだ最前線でバリバリ働きたいと思っています。けれども、たとえそうであったとしても、いさぎよく後の人たちに任せて、彼らの成功を陰から見守る……。そして自分は、次の日から、さっそく身内の介護に専念する……。私は、そういった生き方が、最高に格好いいと思っています。

自分の仕事を、代わりにしてくれる人なんて、どこにでもいます
けれども「自分の父親や母親の子ども(つまり自分自身)」の代わりができる人は、この世のどこにも存在しないのです。そんな当たり前のことを忘れないようにしたいものです。

仕事なんて、他の誰かに任せてしまいましょう。
私たちには、もっともっと大切なことがあるのです。

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