思考再開

自分さえ良ければ社会から、助け合い・共存共栄社会へ

「ロボットに仕事を奪われる」のではなく「ロボットに仕事をしてもらう」

ロボットに仕事をしてもらいましょう

ロボット(コンピューター)に、仕事を奪われる世の中になる」

そんなふうに言う人たちがいます。
それを聞いた私たちは、どんどん不安になります。「自分の仕事は、なくなりはしないだろうか?」「今のうちに転職しておいた方がいいのだろうか?」誰もが自分を守ることばかり考えるようになり、今以上にギスギスとした世の中になってしまいます。

「ロボット(コンピューター)が、私たちの代わりに、仕事をしてくれる世の中になる」

どうせなら、そんなふうに言ってほしいものです。
私たちは、安心して、ロボット化(コンピューター化)を進めることに、賛成できるようになります。

言葉が世の中を作ります。
世の中が良い方向に進むような言葉を、使ってほしいものです。

いっそのことロボットに支配された方がマシです

「ロボットに仕事を奪われたくない」という気持ちは理解できます。
けれども一方で、自分の生活を守るためであれば、他人の足を引っ張ったり、他人のしていることを見て見ぬ振りをしたりできる人たちがたくさんいることも、事実です。「自分が他人から仕事を奪うことについては心を痛めることはないが、自分がロボットに仕事を奪われることについては我慢がならない」などといった、あまりにも身勝手な人たちが多過ぎるような気がします。

本当に怖ろしいのはロボットではなく、私たち人間です。
ロボットはたしかに脅威かもしれませんが、「自分や自分の家族や自分の考えと近い人たちさえ良ければそれでいい」と割り切ることのできる私たち人間の方が、はるかに怖ろしい存在だと思います。

いっそのことロボットに支配された方がマシです。人間の生活が保障された上で、ロボットが活躍する社会になれば、人間同士で足を引っ張り合うメリットはきわめて少なくなるので、醜い争いも激減することでしょう。

あるいは、ロボットは本格的に人間のことを奴隷として扱おうとするかもしれません。私はそれでもいいと思っています。皮肉な話ですが、「人と人とがお互いの手を取り合って、ロボットに立ち向かわなければ、人類は滅亡する!」といったようなギリギリの危機的状況にまで追い込まれなければ、私たちは、人間同士で傷つけあうことをやめないのではないでしょうか?

そもそもAI以前にITを使いこなしていれば、失業者はもっと増えています

そもそもAI以前に、ITを使いこなせていません。
IT技術は目まぐるしく発達したというのに、中小零細企業の多くは、ITを有効活用できていないのです。

たとえば、エクセルひとつでもそうです。
「エクセルを操作することができる人」はたくさんいますが、「エクセルを有効活用して問題解決ができる人」は、そう多くはいません。困ったことに、「エクセルの操作ができるだけ」の人たちの多くが、「自分はもうエクセルは完璧で、これ以上勉強する必要はない!」と思い込んでいたりします。それでいて、彼らはこんなことを口にします。「ウチのような中小零細企業は大企業みたいにお金がないから、いいシステムが買えない。だから利益も上がらない……」

本当に残念です。エクセルひとつでも真剣に取り組めば、必ず結果はついてきます。
念のために書いておきます。実は「エクセルの有効活用ができていない」こと自体は、問題ではありません。「『エクセルの有効活用ができていない』という『自覚がない』」ことが問題なのです。自覚があれば勉強をします。自覚がないから勉強をしないのです。

「AIによって人間の仕事が奪われる」といった話を耳にするたびに、ため息が出ます。AI以前に、ITをきちんと使いこなしていれば、すでに失業者だらけになっているのです。それなのに「AIは脅威だ!」なんて言っている人たちがたくさんいるのですから、世の中はとても滑稽です。

スポンサーリンク

スポンサーリンク

スポンサーリンク

スポンサーリンク

おすすめ記事

no image 1
第6章 介護離職・介護職員の人手不足について

介護業界の人手不足は深刻です。 高齢化社会は、ますます加速していきます。介護業務 ...

no image 2
ベーシックインカムと「働かない人」に対する不公平感の正体

「働かない人」に対する不公平感は「錯覚」あるいは「幻想」です 「いかなる理由があ ...

no image 3
「業務効率化のジレンマ」がある限り、社会全体の利益は最大化されない

業務の効率化は悩ましい 仕事において、無駄をなくして、生産効率を上げることは、重 ...

no image 4
生産性が向上すればするほど、失業しやすくなる

生産性の向上と雇用の増加は相容れません 生産性の向上と雇用の増加は相容れません。 ...

no image 5
「楽」をすることは「悪」ではなく「知恵」である

「楽」をしないことは、お客様に対して失礼です 仕事において「楽」をすることは「善 ...

no image 6
「誰にでもできる仕事」と「再就職が容易な社会」と「人材の流動化」

私たち自身が、再就職が難しい社会を作っています 再就職(再チャレンジ)が難しい社 ...