思考再開

自分さえ良ければ社会から、助け合い・共存共栄社会へ

労働の本質を「てこの原理」から考える

なぜ利益が上がらないのか?

「大きな岩を持ち上げる仕事」があるとします。

筋骨隆々の男性ばかりが「10人」がかりで持ち上げています。あるとき、頑張れば「8人」で持ち上げられることがわかりました。そんなわけで、この仕事は「8人」でするようになり、「2人」は失業してしまいました。

ある日、「8人」のうちの「1人」が「てこの原理」を思いつきました。「支点」「力点」「作用点」の3ヵ所を管理すれば、たったの「3人」で、大きな岩を持ち上げられることがわかりました。しかし、てこの原理は採用されませんでした。他の者からすればこのアイデアは、「画期的なアイデア」などではなく、自分たちの仕事が失われてしまう「危険なアイデア」でしかなかったからです。結局、てこの原理を思いついた彼は、危険人物と見なされ、追放されてしまいました。

「1人」減って「7人」で仕事をするようになりました。彼らは毎日、身体にムチ打って、大きな岩を持ち上げています。時々、こんなことを口にします。「俺たちは、きつい仕事を一生懸命がんばっているというのに、生活保護を受けて、仕事をしていない奴らは甘えている!」

これが現在の、私たちの働き方です。

「会社を良くすることができる人」が辞めさせられて、「会社を良くすることができない人」ばかりが生き残ります。利益があがらないと嘆いている中小零細企業の多くは、このようなパターンに陥ってはいないでしょうか?

景気が悪いから利益があがらない? いえいえ、景気うんぬん以前の問題なのです。

「てこの原理」は比喩です

てこの原理を利用すれば、小さな力で大きなモノを動かすことができます。筋骨隆々の男性ではなく、華奢(きゃしゃ)な女性でも、たったの「3人」で、大きな岩を持ち上げることができるのです。「額に汗して」仕事をする必要はありません。「涼しい顔で」仕事をすればいいのです。

肉体労働に限った話ではありません。てこの原理とは、「小さな力で大きなモノを動かすことができる」ということから、転じて「最小限の労力で最大限の成果をあげることができる」という意味でもあります。

つまり、「仕組み化」「マニュアル化」「ITなどによるシステム化」「誰にでもできる仕事化」も、「てこの原理」の一種なのです。

働かなくても成果があがるのであれば、働く必要はありません

仕事の目的は「成果をあげること」です。「仕事をすること」自体は目的ではありません。「一生懸命がんばること」も「額に汗すること」も、仕事の目的ではありません。働かなくても成果があがるのであれば、働く必要はありません。今回の話で言うなら、もしも「0人」で大きな岩を持ち上げることができるのであれば、それに越したことはないのです。

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