思考再開

自分さえ良ければ社会から、助け合い・共存共栄社会へ

「一億総活躍しないでもいい社会」を目指す

一億総活躍社会……。
初めてこの言葉を聞いたとき、「……日本も、とうとう終わりだな……」と、本気で思いました。

本当のところ、この言葉が一体何を言おうとしているのか、よくわかりません。仕方がないので勝手に、「国民全員でバリバリ働いて、ガンガン税金を納めてください!」という意味として、捉えています。もしも、これが正しいとするならば、やはり、とんでもないスローガンです。

社会が発展すればするほど、私たちは「より短い時間」で「より少ない人数」で「同じだけの仕事」ができるようになります。もっとシンプルに言うと「社会とは発展すればするほど、雇用が減少するようにできている」のです。さらに言い方を変えると「雇用が減少しないというのであれば、それは社会が発展していない」ということなので、非常に残念なのです。

少し早いかもしれませんが、私たちはもう、あくせくと働かなくても生きていけるくらいに、社会は発展しています。それにもかかわらず、みんなで無理矢理に働こうとするから、世の中がおかしな方向に進んでいるのです。誰もが自分が「失業」しないように、自分の仕事がなくなってしまわないように、あえて非効率的な働き方をするようになっています。さらには「足の引っ張り合い」や「仕事の奪い合い」まで始めています。当然、社会全体の生産性が低くなるわけですから、税金だって集まるはずがないのです。

私は「一億総活躍社会」など目指すべきではないと考えています。雇用を増やすことは重要ではありません。生産性を上げて、個々人への分配を増やすことが重要なのです。「一億総活躍社会」を目指してしまうと「雇用は増えたが、生産性は下がり、個々人への分配も減った」といったわけのわからない結果を招くことになります。

私たちは「一億総活躍しないでもいい社会」を目指すべきです。

「一億総活躍しないでもいい社会」とは、一体何なのか? 
それは「ベーシックインカム」が導入された社会のことです。まずは、ベーシックインカムについて、簡単に説明しておく必要があります。

ベーシックインカムとは、最低限所得保障のひとつで、「政府はすべての国民に対して、最低限の生活を送るのに必要な現金(例えば、毎月5~8万円)を、就労や資産の有無にかかわらず、無条件で定期的に支給する」という構想のことです。これにより、「働かなくても生きていける社会」、もう少し丁寧に言うと、「働きたい人は、どうぞ働いてください。働きたくない人は、別に働かなくても構いませんよ」という社会が実現されます。

私たちには、「働かなければ生きていけない社会」であるがために、仕方なく無駄な労働にしがみついている、というところがあります。いっそのこと「働かなくても生きていける社会」にしてしまって、人々から「失業への恐怖」を取り除いてやれば、あえて非効率的な働き方をする必要はなくなり、まるで意味のない「労働のための労働」もなくなります。「足の引っ張り合い」や「仕事の奪い合い」もなくなり、どんどん効率的な働き方ができるようになり、社会全体の生産性が上がり、個々人への分配も増え、税金だって集めやすくなります。これが「一億総活躍しないでもいい社会」構想です。

「働かなくても生きていける社会? そんなおかしな話があるものか!」「そんな世の中になったら、介護職のようなキツイ労働に携わる人たちが、いなくなるのではないか?」といった反論もあるでしょう。

そういった反論への回答も含めて、ベーシックインカムについて語っていこうと思います。

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