思考再開

自分さえ良ければ社会から、助け合い・共存共栄社会へ

待機児童がいることは問題ではない、ベーシックインカムで解決する

      2016/04/01

保育園に子どもを入園させることができていないご家庭のことは、本当に気の毒に思っています。そのうえで、この文章を書きます。

待機児童がいることは、実は問題ではありません

待機児童問題は、実は表面的な問題に過ぎません。
「奥様方が、子どもを預けることができなくて、働きに出ることができなくて、家計が苦しくなることが、問題ではないと言うのか!」とお叱りを受けそうですが、そうですね、少しだけ違うと思います。

もっとシンプルに「家計が苦しい」ことが問題なのです。
あるいは「将来(老後)が不安である」ことが問題なのです。

子どもが保育園に入れたとしても、家計が苦しければ、問題です。
子どもが保育園に入れなかったとしても、家計が苦しくなければ、問題ではありません。
だから、待機児童がいることは、問題ではないのです。

考えてみてください。
もしも待機児童ゼロが実現されたら、どうなるでしょうか? 
今度は、仕事にあぶれる奥様方が出てくることになるでしょう。
そうすると、誰も彼もが、こんなことを言うようになります。

「せっかく子どもを保育園に預けることができたのに、仕事がない! 政府は何をやっているんだ!」

今現在、子どもを預けることができずに、働きに出ることができていない奥様方がいます。言い換えれば「それだけの人たちが働いていなくても、社会は回っていますよ」ということなのです。待機児童がゼロになったらなったで、仕事はないのです。待機児童ゼロを目指して一致団結していた奥様方の間にも格差が生まれ、あれだけ仲が良かったというのに、今度はお互いに、いがみ合うことになるかもしれないのです。

私たちは、もっと頭を柔らかくしなければなりません。
本当のところは、何が問題なのでしょうか?

利益の最大化ができていないことが問題なのです

女性たちが外で働きたい理由は、様々だと思います。
「バリバリ働いて社会の役に立ちたい」という方もいるでしょう。
「老後が不安だから、今のうちにスキルを身につけておきたい」という方もいるでしょう。
「夫のボーナスが下ってしまった、これから先も期待できない、だから自分も働きに出て家計を支えたい」という方もいるでしょう。
ここでは、最後の「夫のボーナスが……」について、考えてみたいと思います。

なぜ夫のボーナスは下がったのか?
「景気が悪いから」というのも、もちろんあります。けれども、実はもっと深刻な問題が隠されてはいないでしょうか? 先に答えを言ってしまうと、夫たちが「あえて」会社の利益を最大化させることができない働き方をしているから、ボーナスが下っている、ということは、考えられないでしょうか? 

私たちが暮らしている社会は「働かなければ生きていけない社会」です。夫たちは「失業への恐怖」を抱えながら働いています。そのために夫たちは、会社の利益を上げることよりも、自分の立場を守ることを優先して、働かざるを得なくなっています。

例えば「アイツの提案を後押ししてやった方が、会社全体の利益は上がるかもしれないが、そんなことをしてしまえば、自分の立場がなくなってしまう。下手をすれば、自分がリストラ対象にさえなりかねない。たとえ会社全体の利益を下げることになったとしても、アイツの提案が通ることだけは阻止しなければならない!」といったような働き方をしているから、利益を上げることができずに、ボーナスが下っている……ということも、十分に考えられるのです。(彼らのような人たちは、何も特別な人たちではありません。みんな普通の人たちです。家では優しい旦那さん、子どもに優しいパパさんです)

そこへきて、奥様方が「夫のボーナスには期待できないので、家計を支えるためにも、自分も外に出て、働くことにしようか?」と考えるわけです。おかしくはないですか? 夫たちが会社の利益を最大化させるような働き方をしていれば、奥様方は働きに出なくても済むかもしれないのです。

実際は、これほど単純な話ではないでしょう。しかし、なかなかにして笑えない事実だと思います。

ベーシックインカムが導入されれば、利益の最大化がされやすくなります

ここで、ベーシックインカムの導入を検討してみましょう。
ベーシックインカムが導入されれば、「働かなくても生きていける社会」になります。私たち(夫たち)は「失業への恐怖」から解放されます。自分の立場を守るための「不毛な競争」をする者は減り、会社の利益を最大化させるための「生産的な協力」をする者が増えます。ボーナスが下ることがなければ、奥様方は働きに出ずに済み、育児に専念することができるようになるのです。

結論

  1. 「夫たちが、会社の利益を最大化させるような働き方をしていないために、家計が苦しくなって、奥様方が働きに出ざるを得なくなっていることが問題」であるはずなのに、「子どもが保育園に入れないせいで、働きに出ることができない! 待機児童がいることは問題だ!」という話にすり替わっています。
  2. 私たちが暮らしている社会が「働かなければ生きていけない社会」であり、常に「失業への恐怖」にさらされていることが、会社の利益の最大化を妨げる「ボトルネック」となっています。
  3. ベーシックインカムの導入を検討すべきです。「働かなくても生きていける社会」にしてしまえば、私たちは「失業への恐怖」から解放され、会社の利益の最大化を妨げる「ボトルネック」がなくなります。
  4. 私たちは「待機児童をゼロにして、女性が働きに出られる社会にしろ!」と叫ぶのではなく、「ベーシックインカムを導入して、会社の利益が最大化されやすくして、ひいては社会全体の利益が最大化されやすくして、女性が働きに出なくても済む、育児に専念できる社会にしろ!」と叫ぶべきです。
  5. (今回は触れませんでしたが)「老後が不安だから、少しでも(使うか使わないかも、わからない)貯蓄を殖やしておきたいので働きたい」、あるいは「いざというときに再就職ができなくては困るから(今現在は生活に困ってはいないけれども)経験やスキルを積んでおくために働きたい」という奥様方もたくさんいるかと思われます。しかし、これは間違いです。「何歳になっても、経験やスキルに関係なく、再就職が容易な社会」を作る方向で考えるべきです。今現在、働く必要がないのであれば、働かない方がいいのです。世の中には「明日、食べるものがあるかどうかもわからない」といったギリギリの生活をしている人たちもいるのです。そんな彼ら(彼女ら)から仕事を奪ってまで、誰も彼もが働こうとしている社会は、どこか異常です。「待機児童問題」は枝葉の問題に過ぎません。私たちは「社会構造自体」を見直さなければならないのです。

補足

もちろん、働きたい女性もたくさんいるので、それは止めません。むしろ大歓迎です。ただできるだけ「子どもを預けて、働くことができる社会」ではなく、「再就職が容易で、子どもが小さいときには、育児に専念することができる社会」を目指してほしいと思っています。

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